哀しい予感

よしもとばなな原作「哀しい予感」のお芝居を観にいった。
静かで哀しくて、でもあたたかい雰囲気に包まれた舞台でした。

本当によいキャスティングで、お芝居も全員、すばらしかった。
弥生と哲生のほんものだなあ、という気がした。
弥生役の市川実日子さんには、独特の存在感がありました。
奈良(美智)さんの描く女の子のような。
哲生役の加瀬亮さん、あの爽やかさとまっすぐさと、
なんというか、、、真摯で
ほんとうに「魂の綺麗な人」というのが納得できる演技だった。

お姉さん(ゆきのおばさん)役の藤井かほりさんもよかった。
ゆったりと歌うように話す、きれいな声と、ちょっと冷たい感じ。
地味でおかしな生活をしている音楽教師という役にぴったりで。

それから、音楽も素敵だった。ビョークとか。

観終わっていろいろ考えたけど、
一緒に観にいった友達にはほとんど伝えられなかった。
言うべきかどうか迷ったこともあったけど、言わなかった。

結局、どんなこともその人にしかない事件であって
他人と分かち合うことはできないと、思っている。

けれど物語や人の話から救われることもあるのは事実で
この「哀しい予感」だけじゃなくて、ばなな作品はぜんぶ、
とんでもない事件にあった人が出てくるんだけど
普通の生活をしていたりして、もしくは出来るようになっていって、
そこがすごくいいところ。傷ついても再生している。

「分からないままでいいことなんて、ひとつもないんだ」

「するとしないとでは、180度すべてが変わってしまうことがある。
私にとっては、そのキスがそれだった」

「私たちこれからきっと、楽しいよね?」

哀しい予感からは、明るい未来の予感がして、舞台は終わった。

生きていればいろんなことがある。
ごはんが美味しいとか、空が綺麗だとか
くだらないことで誰かと大笑いしたとか
切なくて涙が出るとか
そんなことで何かを強く感じたときに、
死んでなくてよかったと思う。

それどころでなかった時があったから、ほんとにそう思う。
そしてそれはつい数ヶ月前のことだったんだ、と思い出す。
最近、無理をしがちなので、あえて意識する。

今日も美味しいご飯を食べた、
大好きなFlip Up!のぱんを、二条公園の青空の下で、
十月桜を見ながら。
今日の中では嫌なこともちょっとあったし疲れたけど、
まあそれでも外で食べたぱんは美味しくて桜は可愛かった。

それから、「帰り」がちょっと楽しかった。
「たまにまた一緒に帰ろうね」
って、なんだか学生時代を思い出してしまったけど、嬉しかった。

そういうことこそが重要なのです。

さて、楽しかった帰り道と最後の一言をじっくり味わいながら、
晩ご飯の後から豚の角煮を仕込んだ。今、コトコト煮ている。
今晩寝かせたら、明日の朝、脂を取ってまた煮込む。
おいしくなりそうだなあ。
おいしくなってしまったら誰かに食べさせたくなるんだけど。

いつもいつも、楽しいことばかりな訳はないけれど
死んだように(死んだまま)生きるのはやっぱりしんどいので、
生き生き生きたいものです。
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by ekla-cafe | 2007-01-30 14:13 | log


Take it easy, love & peace!


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